このページではプログラマーから異業種への転職についてお話していこうと思います。
- プログラマーを辞めようか迷っている
- 異業種へ転職したいがどういった仕事が向いているからわからない
- 異業種に転職して成功できるか不安だ
- 自分のあった仕事がよくわからない
こういう方向けの記事です。
著者は現役のエンジニアです。
今までの業界の経験や知識を提供することで、少しでも皆さんのお役に立てれば嬉しく思っております。
では早速本文に進んでいきたいと思います。
Contents
プログラマーを辞めたいのは何故?まずは理由を明確にしよう!
まずこの記事を読まれているあなたはプログラマーを辞めたい、と思っているのではないでしょうか。
そのうえでこのままIT業界で働くか異業種へのチャレンジをするか悩んでいると思います。
いずれにせよまず大事なのが「何故プログラマーを辞めたいと思っているか」ということを明確にすることです。
そもそもの原因がわからないと解決策がわからないですし間違ってしまう、ということは言うまでもありません。
言い換えれば「どういった問題を解決したくて異業種への転職を検討しているのか」という点ですね。
プログラマーを辞めたい理由として代表的なものが、
- プログラミング自体やりたくないから
- 年収が低いから
- 残業が多いから
- 人間関係に嫌気がさして
- 今の会社に将来性を感じないから
こういったものが上げられます。
もちろん問題点が複合する場合もありますが、あなたを取り巻く問題について一度整理することが大切です。
IT業界の離職率が高いのは何故?
IT業界は他の業界と比較しても離職率が高いです。
その理由は簡単です。
「劣悪な環境で働かされることが多いから」この一点につきます。
あなたがプログラマーを辞めたいと思っているのもおそらく環境が原因なのではないでしょうか?
特に派遣SEや客先常駐SEの場合、
- 現場での扱いが悪い
- 使い捨てにされる
- 年収が低い
- 現場をコロコロ移動させられる
など、まともな扱いを受けません。
まさにIT業界のダメな点を集約したような環境で働くわけですから、離職率が高いのも頷けます。
さらに当然ながらIT業界自体に嫌気がさして異業種に転職する人も大勢いるわけです。
選択肢を広く持とう!環境を変えることで問題を解決できる!
実はこういった問題は、意外と簡単に解決することができます。
それはシンプルです。
IT業界の中でもホワイト企業に転職する、ということです。
それは何も大手企業だけではありません。
中堅の事業会社やベンチャー企業でもITエンジニアの待遇を第一に考えている企業はたくさんあります。
特に派遣SE出身の場合、IT業界=古き悪しきSlerみたいな固定概念がこびりついてしまっている方もたくさんいます。
ちょっと視野を広げればプログラマーの転職先というのはごまんとある、というのが現実です。
(もちろんそれ以上にひどい現場もたくさんあるのですが)
そして「プログラマーを辞めたい」「異業種に転職したい」という悩みも転職によって解決できるケースがほとんどだ、ということを知っておくことが大変重要です。
異業種に転職するリスクとデメリットを理解しよう
プログラマーから異業種に転職することが一概にダメ、という訳ではありません。
ただし一般的には異業種への転職はリスクが大きいと言われています。
上述させていただきましたように、大事なのは「転職の原因を理解すること」です。
そのうえで異業種に転職するしか解決できない、ということであればその選択がベターということになります。
異業種への転職は以下のようなリスクとデメリットがありますので、まずは理解しておきましょう。
年収面でのリスク
最も大きいのが年収面でのリスクです。
全くの未経験で異業種に転職した場合、年収は大きくダウンするのが一般的です。
もちろん業種にもよりますが未経験である程度の年収を確保しようと思ったら、
高学歴や資格保有者など何らかのアドバンテージが必要です。
そうでない場合は、残念ながらコツコツと経験とスキルを積み重ね年収を上げていくしかありません。
この「年収を上げるまでの時間」というのが大きなリスクと言えるでしょう。
全くの未経験から入り一定のスキルを習得するまでにはどのような職種でも数年は必要となります。
あなたの年齢にもよりますが、今から見習い時期の年収からスタートとなると生涯年収に大きな影響がでることは
間違いありません。
異業種への転職はこういった年収面でのリスクがあることを知っておきましょう。
キャリア面でのリスク
異業種へ転職してしまうといままで構築したキャリアがゼロになってしまいます。
もちろんビジネスマンスキルやコミュニケーション能力のように、経験が生かせる場面もあると思います。
ただし業務経験値といった面では一旦まっさらの状態になってしまいます。
いわば新卒と同じスタートラインからやり直す訳です。
もちろんそれでも頑張るという覚悟があるのであれば問題はないでしょう。
しかし数年の遅れというのはビジネスマンとしては致命的になるケースが多いです。
これはIT業界でも同じです。
業界に入る年齢が遅くなるということはキャリア面では大きなハンデキャップを背負うことになります。
人一倍の努力をして同じ年齢の人のキャリアに並べられたらいいほうでしょう。
異業種への転職というのは、キャリア面においてこういった大きなビハインドを負ったスタートである、ということを認識しておきましょう。
環境面でのリスク
異業種への転職は環境面でのリスクも伴います。
これは全く知らない環境で働くことのリスクと言い換えてもいいでしょう。
最も大きいのが「本当にきちんと教育してくれる会社に転職できるか」という点です。
これはIT業界に置きかえればわかります。
中途で未経験を大量募集している企業はほとんぼが人売りITやブラック企業です。
彼らはまともな教育を受けず現場で出されるケースがほとんどです。
その結果、
- 知識に偏りがあるプログラマー
- 平均以下のスキルしかもたないプログラマー
- 受け身で自発的に動けないプログラマー
- 限定された環境でしか活躍できないプログラマー
などが大量発生しているという悲劇があります。
特に全くの未経験で働く場合、初期教育はめちゃくちゃ大事です。
あなたがどういった企業に転職しているかにもよりますが、その会社はブラックでないですか?という点ももう一度見直ししましょう。
まずは知っておこう!プログラマーの異業種への転職先と考え方について
さて、プログラマーが異業種への転職を考える時のリスクは理解していただいたと思います。
次のステップとして「どういった考え方でどういった転職先を選ぶか」という点について説明していこうと思います。
親和性の高い職種を選ぶのが基本戦略
本文でもお伝えしたように、全く未経験の異業種への転職というのはデメリットが大きいものです。
そのため、少しでも転職先は「今までの知識や経験を生かせる仕事」を選ぶといいでしょう。
- バーテンダー→営業職
当然ながらこれは全く異業種への転職ですよね。
ただしこの転職はバーテンダーで培ったコミュニケーションが営業でも生かせるかも、という可能性があります。
また、バーテンダーといえばお酒が好きな方が多いと思います。
接待の多い営業職であれば何らかのメリットがあるかもしれません。
これは一例ですが、プログラマーも今までの自分のスキルと経験、キャラクターなどを考慮し
転職先を選ぶといいでしょう。
プログラマーからの転職の具体例
では具体的にどういった転職先がおススメなのでしょうか?
親和性の高い職業やIT業界での職業という観点から言うと以下のような仕事があります。
- 社内SE
- 事務会計スタッフ
- ITコンサルタント
- ITサービス会社の営業
- WEB制作会社の営業
- 人材業界の営業
- プログラミグスクール講師
- IT関係のライター
などなど。他にも調べればたくさんあると思います。
簡単にいうと「ITスキルや知識が何らかの形で生きる職業」がおススメということです。
あとは本人の性格や強みや志向など総合的に判断してみるといいでしょう。
年齢は大事!20代前半であれば全くのキャリアチェンジもあり
あなたが20代前半であれば全くの異業種への転職というのも検討してもいいと思います。
20代後半以降の転職となると、どうしても出遅れ感が強くなります。
生涯賃金やキャリア構築といった面から大きなビハインドを背負ってしまうため相当の覚悟が必要です。
ただし20代前半であれば思い切って全くの異業種への転職でも成功する確率は十分あります。
本当に一生頑張れる仕事を見つけるという事は何よりも優先すべき、というのも大変大切な事です。
また、20代前半であれば出遅れも本人の情熱ややる気で充分リカバリーできる事が多いからです。
異業種へのチャレンジで「絶対に忘れてはいけない」3つのポイントとは?
さて、転職先の選び方についての考え方についてはご理解いただけだと思います。
次に実際に転職を決断する際に大事な事についてお話していきます。
このあたりが明確でないと転職したものの
- 希望したような働き方ができない
- キャリアアップができない
- 年収が上がらない
- イメージと違う
などの理由でまた転職を繰り返す羽目になります。
一回の転職の失敗はキャリア的に見ても致命的ですし、何より時間の無駄です。
絶対に転職に失敗しないように自身の考え方をしっかりと持ち企業と業界のリサーチを行いましょう。
仕事への取り組み方と価値観を明確にすること
まず一点目です。
あなたが「どのように仕事に向き合い、何を求めるか」という価値観を明確にすることです。
あなたの要望を全て叶えるパージェクトな職業や仕事というのは世の中には存在しません。
ですのであなたの中の優先順位をはっきりとし、軸を持つことです。
これがぶれてしまっていたらどんな企業に転職したとしても不満がたまってしまい無駄な転職を繰り返す
転職難民となってしまいます。
もちろんこれには正解はありません。
- とにかく生活できるだけの給料があればいい
- 家族と過ごす時間が何より大事
- 残業などせずまったりと仕事がしたい
- 人間関係さえよければそこまでこだわらない
こういった内容が第一優先でもいいですし、
- とにかく年収を上げたい
- スキルが上がる環境で働きたい
- 刺激的でスケールの大きい仕事がしたい
- 若いうちに成り上がりたい
これをまず第一に考える人がいてもいいと思います。
とにかく自分の中でしっかりとした優先順位を持ち、それを叶えることができる業界や企業を探す、
ということがとても大切になってきます。
業界と転職先の将来性を予測しておくこと
次に二点目です。
「転職先は今後伸びそうな業界かどうか将来性をチェックする」ということです。
簡単にいうと業界の動向や需要を理解することですね。
一点目にお伝えしように「自分の価値観と合致してる業界や企業」に出会えたとしましょう。
しかしそれは今だけかもしれません。
基本的には転職というのは一生その業界で働くつもりでするものです。
今現時点では希望を満たしていたとしても10年後や20年後に衰退していているような
業界や業種に転職してしまっては目も当てられません。
もちろんそんな先の事などわからないよ、と言われるかもしれません。
ただし全くの未経験で異業種に飛び込む以上、そういった調査をすることは最低限のリスクヘッジとして必要なのでは
ないでしょうか。
少なくともあなたの人生がかかっている訳ですからどれだけリサーチをしても慎重すぎる、ということはありません。
このあたりはネットでリサーチするだけでなく、業界に詳しい知人がいれば聞いてみたりするといいでしょう。
また、転職エージェントであれば各業界の動向も熟知しています。転職エージェントに色々と相談してみるのもいいでしょう。
キャリアアップや年収アップのビジョンを明確にすること
次に三点目です。
「キャリアアップと年収アップのビジョンとプラン」をしっかり立てるということです。
異業種への転職者の失敗例として多いが、将来なんとなく給料が上がるだろう、という甘い見通しで職場を決めてしまうことです。
これは異業種だからどれくらいのペースで年収が上がるかやってみないとわからない、ということで
ごく妥当な考え方にも見えますがとんでもありません。
自分の知らない業界だからこそしっかりとリサーチをし、●年後には年収●●万円、というようにマイルストーンを立てるべきです。
また、同じ業界でも会社によって給与体系や昇給ペースが全く違うのはご存じの通りです。
IT業界でもそうですよね?
同じようなスキルや知識のエンジニアでも環境によって年収が何倍も違ったりするわけです。
転職する会社が業界でどのような立ち位置でどのようにキャリアアップできるか、というのは必ず知っておくべきです。
特に年収面はネットで調べるには限界がありますので、まずは専門の転職エージェントに色々と相談してみるといいでしょう。
まとめ
プログラマーから異業種に転職したいのために色々とお話してみました。
簡単にまとめると、以下のようなフローと内容になります。
-
プログラマーを辞めたい理由を整理する
仕事内容、年収、残業、人間関係、将来性etc・・・
-
プログラマーを辞めずに転職で解決できるか調べる
派遣SE→自社開発、社内SE、ホワイト企業への転職etc・・・
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解決できない場合、仕方ない場合は異業種での転職にトライする
異業種転職のリスクを理解する(年収、キャリア、環境)
-
異業種転職のための準備をする
・自分の価値観を明確にする ・業界の調査をする ・キャリアアップと年収の目標を立てる
-
転職
転職エージェントへの相談を忘れずに
いずれの工程においても大事なのは視野を広く持ち、様々な情報を取り入れながら総合的に判断することです。
これを怠ると転職後「こんなはずじゃなかった」といってまた転職活動をしなくてはいけない悲劇が待っています。
情報収集にはネットや書籍もいいのですが、一番は現場の声を聞くことです。
具体的には転職エージェントに相談し、生の情報を仕入れることです。
彼らは現場の最前線で業界についての知識は圧倒的ですし、あなたのキャリアについて誰よりも的確なアドバイスをしてくれるでしょう。
自分の人生は一回しかありません。
転職の失敗によってキャリアに傷をつけてしまったSEを著者はたくさん見てきました。
IT業界への転職にせよ、異業種への転職にせよ、まずはプロの意見を聞きながら進めてみましょう。