就職活動を無事終え、プログラマとして頑張るぞ!と意気込んで入社したものの、実際に入社してみると想像以上にきつい、このままでいいのだろうかと悩み1年目で辞めてしまうプログラマは一定数います。
でもまだ新卒なのに辞めてもいいものか…とお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
このページでは、
- 会社の先輩や上司にやたら怒られる。
- プログラミングが辛い。バグが多いし、コンパイルすら通らない。どうやって書いたらいいのかまるで分からない。
- 既に鬱になりそう。会社に行きたくない。
という新卒プログラマに向けて、転職を考えても良いケースや、異業種への転職事情についてご紹介します。
新卒プログラマでも転職を考えて良いケースとは
①プログラミングに向いていない場合
入社前からプログラミングの勉強をしていた人や、もともとプログラミングが好きでやってきたという人には苦はないでしょうが、実際にプログラミングに取り組んでみると全然出来ないという人が出てきます。
プログラミングは人によって向き不向きがあります。
これはこの業界に長年いる人であれば、誰しも理解していることです。
プログラムが無限ループする、バグが減らない、そもそもコンパイルすら通らない、何が悪いのか分からない、といったことが続く場合、残念ながらあなたはプログラミングに向いていない可能性があります。
他の新人と比べてなかなかプログラムが上手く組めないという場合は、そこから努力すべきなのか、諦めるべきなのかを考えた方が良いです。
あなたがプログラムに向いていない場合、自分も辛くなりますし、周りの人も辛くなります。
プログラミングが不得意な人は、バグを発生させてシステムに致命的なダメージを与える可能性が高まります。そこまでいかなくても、あなたが作ったプログラムにバグが多ければ滅茶苦茶怒られることでしょう。
このような状況になった場合、別の部署に異動を願い出る、会社を辞めることが、全ての人にとって丸く収まる方法です。
そういった状況に陥る前に、まずは、以下の「プログラミングに不向きな性格」チェックリストで簡易チェックしてみて下さい。
- 面倒くさがり屋
- 直感を大事にしたい。
- 深く考えずとりあえずやってみる
- 100点を目指すのが苦手
- 気が散りがち
- 人と接することが好きで、PCに日がな向き合うのは嫌だ
- 家でプログラムを作るなんてとんでもない。仕事と私生活は分けたい。
このチェックリストにチェックが付く数が多ければ多いほど、あなたはプログラミングに向いていません。プログラマになるのは考え直したほうが良いでしょう。
また、プログラミング能力はIQとも相関があります。もし、自分の頭は良くないなと思うのであれば、プログラミングが辛くなる可能性があります。
プログラマという技術職ではなく一般職が自分の適性である可能性があるということです。
特に、人と接することが好きな場合は、プログラマをするよりもずっと成功できる分野が沢山あります。
向いていないからといって決して悲観しないでくださいね。
②プログラムを仕事にするとつまらなくなった場合
専門学校や大学のゼミでプログラムをやっていた時は楽しかったが、実際に仕事をしてみるとつまらなかったということはよくあることです。
理由としては、
- 会社では上流から流れてくる設計書通りにプログラムするだけ
- 業務システムは同じような画面・機能をスピーディに作ることが求められているだけ
つまり、
創造性がまるでないと感じることが一番の理由のようです。
この創造性のなさは、SIerを頂点とするウォーターフォール型の開発が主な原因です。
また、オブジェクト指向フレームワークの活用によるプログラミングの工業化も流れとしてあります。
更には、「仕事だからつべこべ言わずにやれ!」という上司や同僚の姿勢が拍車をかけます。
これらの問題は、受託システム開発を仕事として行う限り、確実に付きまとう問題です。
もし、このような状況に不満があるのであれば、自社のパッケージソフトやWebサービスを持つ会社への転職を考えた方が良いことは間違いありません。
→ハタラクティブ・・・未経験業界に転職したい第二新卒向の無料サービスです。レバテックで有名なレバレジーズ株式会社が運営。
③残業・休日出勤がつらい場合
プログラマという業務の特性上、勤務は不規則になりがちです。
納期が迫れば残業や徹夜で作業することを求められる場面もあります。時には休日出勤も発生するのが実情です。
就業環境が良い企業でも、繁忙期以外は定時で上がれる環境であったとしても繁忙期は残業や休日出勤が発生するのがプログラマという仕事です。
納期が迫ってきているところにトラブルが発生すれば現場はかなりピリピリした空気になります。
もちろん会社によって差は大きいので、体力的にも精神的にも負担がとにかく大きいと感じる場合は、本格的に体調を崩す前に環境を変える決断をした方が良いでしょう。
④認められない、報われないと感じる場合
プログラマの場合、とかく評価は減点主義(バグがないことが当たり前)、エンドユーザーとのかかわりも薄く、誰に向かって仕事をしているのか分からないという状況に置かれがちです。
しかも、バグが出れば色々な人から怒鳴られることもしばしば。
まともな人間であれば、このような承認欲求が満たされない環境におかれるのは辛いものです。
その結果、精神を病む人が一定数発生します。
更に病むまでいかなくても、(これは私見ですが)プログラマとして経験を重ねると性格が捻じ曲がる人が多くなるように思います。やたら人を否定し、足を引っ張るような人が多くなります。これは、SEにも言えることですが、プログラマも同様です。
これはどうやら承認欲求が満たされないということに根本の原因があるようです。
もしあなたが認められない、報われないと感じるのであれば、早々にプログラマは辞めた方がいいです。受託システム開発ではそれが一生続きます。
自分がおかしくなる前に逃げ出してください。
⑤客先常駐させられている場合
新卒なのにいきなり、客先常駐させられてしまった!という場合、問答無用で転職を考えた方が良いです。
なぜならば、それが一生続くからです。気が付いたら40代・・・すっかりプログラマとしての市場価値は下がり、あとは低単価・高稼働の仕事にすがりつくことしかなくなる・・・という悲劇が待っています。
他の記事でも色々と客先常駐の問題点を挙げていますのでよかったら参考にして下さい。
もう少し様子を見た方がいい場合
テストばかりやらされる場合
本当は開発をやりたいのにテストばかりやらされる!という不満を持っている方は結構多いと思います。
気持ちは分かります。私もそうでしたから。
ただし、これには2通りのケースがあり、対応はそれぞれ違ったものになりますので注意してください。
- 客先常駐先でテスターとしてテストばかりやらされる
- 自社開発、受託開発でテストばかりやらされる
客先常駐先でテスターとしてテストばかりやらされる
これは、テスターとして現場に投入されているので、契約に縛られる以上仕方ないとも言えますが、客先常駐させらている時点で転職を検討すべきでしょう。
まずは、現在のプロジェクトでテスターをいつまでやらされるのか、会社の人に確認した方が良いでしょう。言葉を濁された、ごまかされる、といった「期限を明確にしてもらえない場合」は転職やむなしです。何故ならば、稼働率を維持するために、とりあえず新卒でも出来るテスターとして現場に投入しているだけだからです。あなたのことを考えている訳ではありません。教育もへったくれもありません。そんな会社はとっとと見限って下さい。
また、何度も繰り返しテスターとして各プロジェクトに投入されるばかりなのであれば、転職を考えてよいでしょう。理由は上記と同じです。
自社開発、受託開発でテストばかりやらされる
これは、上記のケースとやや様相は異なります。
これは現場に慣れさせる、まずは雑用をやらせて鍛えるというもう少し教育的な観点があります。先輩社員があなたのOJTを押し付けられて、とりあえず仕事を振っているというケースもあり得ますが、いずれにしても会社としては教育期間と考えているということです。
早く開発したい!という気持ちも分かりますが、こういった時は必ずしも転職すべきとは言えません。
残念ながら、いくら優秀でも新卒1年目のプログラマがそれほどのクオリティとスピードを出せることはありません。2年目3年目の先輩と比べたら確実に劣ります。
新卒1年目はお勉強期間として捉えた方が良いということです。
焦る気持ちは分かりますが、20代前半の1年程度テストに費やしたとしても遅れたうちに入りません。どうせあと1年もすれば死ぬほどプログラム書かされますから大丈夫ですよ(笑)
必要なことは、1年目を飛躍のための準備期間として捉えられるかどうかです。
準備をしていれば必ずチャンスは降ってきます。
この期間ではできるだけJavaやOracleなどの自分が興味を持てる分野の民間試験は取っておいた方が良いです。「そういえば、あいつは認定資格を持ってたな・・・」と会社として気に留めてもらいやすくなり、仕事を振ってもらいやすくなるからです。
転職よりもまずは、自分の基礎固めを考えましょう。
給料が少ない場合
給料が少ないと感じる方は、もしかして別の業種に就職した友達と比較していませんか?
若しくは、新卒でも1,000万円というネットニュースでしょうか?
比べることは決して悪くありません。比べないと問題点が分かりませんから。
ですが、比べるものは違います。
比べるべく使用するのは同じ会社の先輩社員の給与です。2年後、3年後、5年後、10年後の先輩が一体幾ら給料をもらっているのか、飲み会の席などでこっそり聞いてみましょう。
聞き方としては、「今の給料だと生活が苦しいのですが・・」と同情を持ってもらう切り出し方をした後に「大体、〇年目の人とかだと幾ら位貰えるんでしょうかね?」とその人の給料を聞き出すのではなく、その会社の〇年目の目安として聞き出すようにするのです。
そして、聞き出した給料を、東洋経済で出している給与ランキングや、就職四季報などの給与を比較してみるといいでしょう。
つまり、今の給料ではなく、その会社で将来の貰えるであろう給与額に目を向けようということです。
なぜならば、新卒1年目というのは(お勉強期間なので)給料が少なくて当然だからです。ただし、これが2年目も3年目も続いていくようであれば転職もやむなしと考えた方が良いでしょう。
プログラマから異業種への転職はできる?
結論から言えば、もちろん可能です。
新卒入社から3年までは、いわゆる「第二新卒」の枠に該当するため、未経験で異業種への転職がしやすい時期です。
業界にもよりますが、第二新卒枠を用意している企業は多いため、その枠を活用しない手はありません。
→ハタラクティブ・・・未経験業界に転職したい第二新卒向の無料サービスです。レバテックで有名なレバレジーズ株式会社が運営。
プログラマからの転職で多いのが営業職です。
実際に転職だけではなく、社内でプログラマから営業への異動というケースもかなり多くあります。
業界を変えなくてもいいという場合は、業界はそのままで職種を営業に帰るということも検討してみることもお勧めです。
業界自体を変えたいという場合は、IT業界向けの営業をしているIT機器関連の企業などが選択肢としては有力でしょう。
そして、第二新卒のプログラマ出身の候補者は、営業として採用を検討する企業から見ると比較的好印象です。
なぜならば、プログラマとして染まり切っていないからです。
どっぷりプログラマの色に染まってしまうと、営業をかける側の感覚が身に付きにくく苦労することが多いため、プログラミングの知識を多少は持ちつつ染まり切っていない第二新卒は重宝されます。
コミュニケーションスキルや臨機応変さをアピールできるエピソードがあれば、さらに自分にとってメリットとなるでしょう。
営業職以外であれば、安定した就業環境を実現しやすい職種として事務職、総務など、PC業務が中心の職種もお勧めです。