このページでは客先常駐SEの離職率について語ってみました。
一般的には非常に高いとされる客先常駐の離職率。
では一体どれくらいでどういった理由で高いのでしょうか?
簡単にまとめてみましたので参考にしてみてください。
では早速見ていきましょう。
Contents
正確なデータはないが他業種に比べ高いのは間違いない
客先常駐SEの離職率という形で正式に公表されているデータはありません。
というのも客先常駐SEという括りで母数を計算するのが難しいですし(現場に入ったり自社で開発したりを繰り返すエンジニアもいるため)そもそも離職率というのも入社社員数に対しての退職者なのでかなり複雑な計算になります。
会社四季報などのデータや、私が元いたSES会社の離職率からざっくりと推測すると、
普通で10%、かなりヤバいところになると30%程度ではないかと思われます。
単純に毎年の退職者数÷従業員数で計算すると、離職率が10%であれば50人の会社で毎年5人が辞める、離職率が30%であれば50人の会社で毎年15人が辞める計算になりますね。
そうでなくても、業界にいたものとして「客先常駐の離職率がめちゃくちゃ高い」というのは皮膚感覚として確実に言えます。その背景にはいろいろありますがこれに異論をとなえる人は少ないと思います。
いきなり朝出社しなくなってしまったり、入社後1週間殆ど出勤してこなかったり、飛んでしまったりというのが頻繁に起きるのは水商売であればまだしも、ホワイトカラーの仕事としては著しく珍しい傾向にあるのは間違いありません。
過酷なプロジェクトだと毎週誰か出社しなくなってたりしたなあ(遠い目)。
ひえ~。
私の知っている会社の例でいうと・・・
では具体的に離職率はどれくらいなんでしょうか?
離職率の高い会社は
- 給与が安い
- 環境が悪い
- 教育体制がなってない
- 人の扱いが雑
など共通した点があります。
私の経験ですが、新卒20人採用され一年後には10人になっていました。
2年後、3年後で計測すると入社人数に対する離職率は優に50%を超えるでしょう。
客先常駐企業やSES企業、人売りビジネスの場合これくらいの数字は決して珍しくありません。
殆どブラック企業ですよね。
確かにすごい数字だなあ。
SES企業の場合、社員の人数が会社の利益に直結します。
そのためほとんどの企業では積極採用をしています。
ある程度社員全体の数が多かったり中途でもたくさん採用したりしている企業の場合、
たくさん人が辞めていても全体の割合でみるとそこまで大きな数字になりません。
このあたり数字のトリックですが、「入社人数に対する離職者数」にフォーカスするととんでもない数字をただき出している業界なのは間違いありません。
恐ろしいのは、人材不足で積極採用をしているのが、元請けのSIerではなく下請けのITベンダーということです。下請けITベンダーは好況時に大量の人材を雇い入れて客先常駐させ、SIerからの仕事がなくなれば、クビにしている訳ですね。
中小企業やベンチャーは離職率高め
特に中小企業やベンチャーは離職率が高い傾向になります。
それは上述したように給与や教育体制などよりも「とにかく人を派遣してキャッシュを稼ぐ」ということのほうがプライオリティが圧倒的に高いからです。
当たり前なのですが会社が倒産してしまっては社員の満足度もクソもありませんから。
その結果社員の不満がたまり離職していく、という訳ですね。
中小企業やベンチャーで客先常駐、というビジネスモデルだと他社との区別化が難しいためエンジニアに対してメリットを提供することが困難です。
そんなわけでエンジニアも定着しにくいという悪循環が起こっている訳ですね。
ベンチャーでもWebサービスを提供している会社や、SaaSなどでシステムを提供している会社であれば良いと言えます。または、確実に元請けができる会社ならまだ状況はマシです。最悪なのは、SIerの下請けをしている中小企業やベンチャー企業です。これは100%断言できます。
客先常駐の離職率が高い理由とは
もちろん客先常駐の離職率が高い理由は他にもあります。
大きく分けると
- 給与
- 将来性
- 環境(客先で立場が低い、お客に怒鳴られる、提案を聞き入れて貰えないなど)
などです。
このあたりは別ページでも説明しましたので参考にしてみてください。
とにかくエンジニアにとってはデメリットが大きいというのが離職率が高い理由です。
客先常駐の限界とは
そして離職していくSEの不満を聞いていると色々なことが見えてきます。
多くが「会社に対する不満」です。
やはりSESや人売りビジネスの場合、各エンジニアに対してのケアには限界があります。半年近く上司と顔を合わせないということすらあります。そんな状況で、適正な人事評価などできるはずがありません。
結果、毎日夜遅くまで頑張っているのに、スキルも身に着けたのに評価してもらえない、給与も上がらないという状態になります。こういった中でモチベーションを高め仕事をするのが難しいのは間違いがありません。
なるほど。
もう一点は「客先常駐」に対する不満です。
このビジネスモデルにおいてエンジニアは完全に消耗品です。
会社に利益をもたらしたらあとはポイ捨てとなることも多いですし、
少なくとも各個人のキャリアにおいてはデメリットが圧倒的に多いです。
こういった点にエンジニアが気がつくとどんどん離職していきます。
そして会社はそれを補充するためにまた採用をする、という繰り返しです。
これが客先常駐ビジネスの欠陥でもありこのビジネスモデルの限界とも言えるでしょう。
人生は有限である!今すぐ行動を起こそう!
ここにとっても優秀なAさんとそうでもないBさんがいたとします。
めちゃくちゃいい現場でBさんが働き、クソみたいな現場でAさんが一年間違う現場で作業したとしましょう。
残念ながらまず100%一年ででスキルは逆転してしまいます。
これは本当です。どんな優秀な人も環境次第でダメリーマンになります。逆もしかり。
ぶっちゃけ一年間あればほとんどの国家資格を取得できますし、それくらいインパクトのある数字だ、ということを理解しましょう。
何が言いたいか、というとエンジニアの場合環境が全て、ということ。
自分の3年後、5年後、将来を真剣に考えたら無駄な時間を過ごしている余裕など一切ないということに気がつくはずです。
転職に成功して年収1000万円オーバーの高収入エンジニアというのはもれなくこういった意識を持って仕事に取り組んでいます。
あなたは今の環境で満足していますか?無駄な時間を過ごしていませんか?
惰性を捨て、すぐに行動すること。それが成功の秘訣です。
人生の時間は有限である。成功しようと思ったら時間をより効率的に使うこと。現場は選べない、年収は低い、キャリアは積めない客先常駐SEをしてる時間はあなたにはないはずだ。それに気がついたらすぐに転職活動をしてほしい!
転職で客先常駐を抜け出し、年収UPまで実現したエンジニアに話を聞きました
社内で開発されてプログラマーから上がってきたソフトウェアを導入して不具合があればフィードバックを行うことになりますが、何度も同じバグが修正されずに客先にまだ完成しないのかと管理者から嫌味を言われながら仕事をしていました。
最終的には上流工程での設計が粗かったことが原因であって、自分で上流工程に携われなかったことを悔しく思っていた状況です。特に商品管理システムを完成させなければならない期限が迫ると、顧客からの苦言や嫌味が増えて胃に穴が開くレベルでした。このまま10年続けていたら倒れるだろうという認識があり、両親の勧めもあって転職することにしたわけです。2014年1月のことです。
詳細設計済みの指示書を常に見続けて来たこともあり、基本設計から順次組み立てることで達成感を得られます。今までは指示書に従って作業するだけでしたが、自ら設計に参加出来るからこそ出来上がったシステムを見た時の満足度が高いです。下流工程の実務経験が長いことが役立ち、詳細設計段階で矛盾点を先に洗い出すことが出来てプログラマーからの評価が高いことに満足しています。
まとめ
客先常駐SEの離職率の高さについてまとめてみました。
客先常駐の危険さに気がついた賢明な皆さんはすぐにでも転職活動を始めるべきです。
理由はいくつかあります。
・若いほうが市場価値が高く転職しやすい
・客先常駐SEは低年収が多いため、容易に年収がアップできる
・40代になると転職先の選択肢が非常にせまくなってくる
などなど。
転職は少しでも若いほうが簡単なのは言うまでもありません。
また、若い時期の就職企業が生涯年収を大きく左右します。いかにここに気がつき早く転職活動するか、というのが派遣SEにとってのポイントになります。
生涯年収に影響があると思うと早く動かなくちゃ!となるよね。
客先常駐から脱出するためには?
さて、では客先常駐からの転職先はどういった企業が好ましいのでしょうか?
・自社開発
・大手企業
・社内SE
・定年まで働ける
・40代以降も活躍できる
このあたりをキーワードに企業を探してみるといいでしょう。
また、情報収集と転職活動においては、転職サイトよりも転職エージェントを利用することをおススメしておきます。
理由は簡単です。
・転職サイトは企業が掲載しているため企業によって都合のいい情報ばかりになってしまう
・転職エージェントは社員の声や生の情報、企業をよく知るエージェントから生きたアドバイスがもらえる
からです。
特に若いSEは失敗しないためにエージェントに相談しながら転職活動をするのが無難だよね。
転職エージェントの情報はネットにたくさんありますので、自分にあった会社をみつけてみてください。
せっかくなので当サイトおススメのエージェントも紹介しておきますのでよかったら参考にしてみてください。
まずは登録して相談だね。自分にあったエージェントを見つけよう。