このページでは客先常駐SEの年収についてお話をしていこうと思います。
- 客先常駐SEの年収平均が知りたい
- 客先常駐をしているけど年収が低い
- いつ年収があがるのか不安である
- ボーナスがなくて転職したい
- 転職したら年収が上がると言われるけど本当なの?
こういった方向けの記事です。
このページを最後まで読むことで客先常駐SEの平均年収の相場が理解できますので興味がある方は是非参考にしてみてください。
Contents
【結論】客先常駐SEの年収は安い!大手企業の同世代と比べると明らかなのが現実
まずは結論から。
客先常駐SEの年収は一般的にみてとても低いと言えるでしょう。
同年代の大手企業や優良企業のSEと比較するとそれは明らかです。
未経験から派遣型の企業に入社したエンジニアの年収は以下が目安となります。
- 新卒~1年目 年収300万円程度
- 2年目~3年目 年収330万円~350万円
- 3年目~7年目 年収350万円~400万円程度
- 8年目以降 年収400万円~480万円程度
各カテゴリーごとに解説をしていきますので、参考にしてみてください。
ちなみに私は経験10年で年収400万円とかでした(涙)
え~可哀そう・・・
新卒~1年目 年収300万円程度
新卒で派遣会社に入社したエンジニアの年収は300万円前後がほとんどです。
多くの場合、入社後数か月~半年程度は現場がきまるまで社内待機だったり自社での教育期間にあてられます。
新卒で入社したエンジニアは企業側からすると教育期間にあたるため会社の持ち出しになり
広告費や待機費用などのコストは二年目以降で回収していくというのがSES企業の基本戦略です。
いわば仕込み期間なので、この時期にエンジニアに退職されると企業は大損になります。
一年目の年収は特に低いため貯金などできるはずもなく生活すらギリギリになってしまうようなケースも多いです。
一方でITベンチャーやyahooや楽天などのメガベンチャーは新卒で500万円以上の年収になることも多く派遣型エンジニアとの格差を感じざるを得ません。
2年目~3年目 年収330万円~350万円
二年目以降は多少のバラツキはでますが年収330万円~350万円程度がほとんどです。
- 待機の期間が長いかどうか
- 単価のでる案件に参画できているか
- 現場にでれるほどのスキルが身についているか
など、会社への貢献度とスキルによって多少の年収差がでてきますが派遣会社は若手エンジニアに高年収などを払う気は全くありませんので基本的にはいくらスキルを身につけたとしても新卒に毛が生えた程度の年収だと認識していきましょう。
また、会社の都合によって開発内容や業務内容に大きく差がつく時期でもあります。
本当は開発をしたいのにテストばかりやらされたり古臭い環境でスキルアップに繋がらないような現場に派遣されることもあります。
そのため派遣型エンジニアにとっては年収が上がらないうえにスキルが身につかないのという大問題に直面することもありエンジニアとしての分岐点ともいえる時期です。
この時期の転職を逃すと第二新卒のカードも使えなくなりエンジニアとしてのキャリアの構築が難しくなってしまうことが多いです。
3年目~7年目 年収350万円~400万円程度
3年目以降はさすがに年収が上がる傾向にありますがそれでも350万円~400万円が相場です。
経験者SEの市場ニーズは高くかなり高単価で受注できることが多いのですがそれがエンジニアに還元されることは稀です。
何故なら経験者をいかに高く売り込みエンジニアへの支払いを抑えるかということがこのビジネスの肝だからです。
具体的にはクライアントからは月の発注単価が70万円でエンジニアの給料は30万円だったりします。
この差額が会社の利益となってガッツリ儲かるという寸法です。
もちろんこういった事情をエンジニアに説明する企業などありませんし、
ガッツリ搾取されながら「うちは給料が安いなあ」とぼやきながら働いているのが客先常駐SEなのです。
8年目以降 年収400万円~500万円程度
ベテランであっても客先常駐SEの場合年収は400万円から500万円程度が相場です。
思ったより年収が上がらない理由は簡単で
- 自社から搾取されるから
- 商流から搾取されるから
- 市場単価が頭打ちになるから
この三点が理由になります。
自社から搾取される・商流から搾取される件については説明不要だと思いますので割愛させていただきます。
市場単価が頭打ちになることについて説明させていただきます。
ベテランSEはいくら頑張っても会社に搾取されるだけ!
ハイスペックエンジニアや特定領域のプロフェッショナルを覗けばIT派遣業界においてSE単価は一人月あたり60万円~80万円が相場です。
年齢とともに相場も下降してくることを考慮するとベテランエンジニアに支払う金額は月によくて40万円~45万円程度におさえておかないとビジネスが成立しないというのが理由です。
それだけではありません。
冒頭でもお伝えしたように新人社員や経験の浅いエンジニアは待機になったり会社に利益をもたらすことができませんから、ベテランエンジニアが稼いだ利益が会社の運営資金に充当される訳です。
具体的には
- 新卒・中途社員の待機費用
- オフィスの家賃の支払い
- バックオフィスや営業の給与の支払い
- 求人広告費
などです。
客先常駐SEがいくら経験やスキルを身につけても会社に搾取されるだけなので頑張るだけバカバカしくなりますよね。
こういった仕組みを知ればいくら人事考課で頑張ったアピールをしても無駄だという事に気がつくはずです。
10年目以降(40代以降)はどうなる?
新卒で客先常駐の会社に入った場合の平均的な年収相場とその金額を決定している背景について説明させていただきました。
10年目以降のベテランエンジニアの年収が上がることはありません。
それは上段で説明させていただように市場価値が頭打ちになってしまうからです。
それだけではありません。
ベテランエンジニアの場合年収が下がったりクビになるリスクがあるのが本当に恐ろしい点です。
- 新卒からずっと年収が安い
- 年収が頭打ちになるのが早い
- 年齢が上がると年収が下がる可能性がある
- 年齢が上がるとクビになる可能性がある
こういったとんでもない環境で働いているのが客先常駐SEだという認識をもちましょう。
20代のうちであればまだいいかもしれませんが将来的に家庭を持ったり、家を購入したり、子育てしたり、老後のことを考えるととても怖くて働けない人が多いと思います。
もちろんただやみくもに転職することはおススメしませんが、少なくとも20年後や30年後の自分の人生のビジョンを持ちそれを今の会社で実現できるかシミュレーションしてみることは大変重要です。
知っておきたいITエンジニアと年収の関係について
これが客先常駐SEの年収のリアルな数字と事情です。
雇用側の事情を知ることで本質を理解できると同時に派遣型SEの恐ろしさを再認識していただけるのではないでしょうか?
年収に関して絶対に知っておくべきこととして言えるのはエンジニアの年収を左右するのは所属する企業と環境が全てということです。
もちろんスキルや経験が全く関係ないとはいいませんがこれがIT業界の現実です。
どんなに優秀なエンジニアでも派遣型企業に所属していては年収500万円か600万円くらいが限界ですし、たいしたことのないエンジニアでも大手企業のプロパーであれば黙っていても年収1000万円もらえます。
残念ながらこれが真実である以上年収を上げるためにはどうすればいいかという事は自ずと見えてくるのではないでしょうか。
もちろん自分の会社が大好きで絶対に転職したくないなど特別な理由があれば別ですが、
年収だけにフォーカスするのであれば客先常駐は論外で少しでも大手企業や優良企業を狙うのがベストな選択であることは間違いありません。
客先常駐から脱出し、年収アップを実現したエンジニアに話を聞きました
まとめ
客先常駐SEの年収についてまとめてみました。
客先常駐SEの年収や将来性についてかなり具体的な内容まで踏み込んでご説明したので参考にしていただけるのではないでしょうか?
本文でも説明させていただきましたが派遣型のエンジニアで働くのはデメリットが大きすぎるためなるべく若いうちに転職して脱出することをおススメします。
それは年収や将来性以外にも
- 若いほうが市場価値が高いため転職が容易である
- 客先常駐SEは低年収が多いため、転職で年収アップする可能性が高い
- 30代後半や40代になると転職先が限定される選択肢が少なくなってくる
という理由がありざっくばらんに言うと若いうちならば何とかなるという現実があるからです。
いかにここに気がつき若いうちに転職活動するかというのがエンジニアの一生を左右します。
転職サイトは使うな!失敗しないためには転職エージェントを利用すべし
退職のターゲット日が確定したら早速転職活動をしましょう。
転職の手法としては、転職サイト登録と転職エージェントを使う2パターンあるのですのが、転職サイト利用はおススメしません。
理由はいくつかあります。
転職サイトの場合登録してポチポチして活動が楽に見える反面、
- 実は面接にいったら客先に派遣される会社だった
- 入社後に初めて知らされるような情報があるケースがある
- 大量採用企業や隠れブラック企業が潜んでいて判別ができない
- 会社の雰囲気や開発手法など分からない点が多すぎる
などの大きなリスクがあります。
その点、転職エージェントは
- 企業の社風や環境などリアルな情報を事前に入手できる
- 年収アップの交渉を任せることができる
- 面接対策や企業ごとの対策ができ効率がいい
- 自分の希望にあった企業の紹介を受けることができるので楽
というメリットがあります。
入社後の「こんなはずじゃなかった!」とミスマッチを防ぐ意味でも転職エージェントを使うのはマストといえるでしょう。
善は急げ!著者おススメの転職エージェントもご紹介しておきますので、まずは登録して転職活動をスタートさせてみてください。