このページでは客先常駐から転職する際に、どういった企業に転職するべきかということを解説していきます。
客先常駐では「給与があがらない」「使い捨て」「将来が不安」「会社都合で現場を選べない」など
デメリットが非常に多いのはご存じの通りです。

とはいえ、せっかく転職活動をして客先常駐から脱出することに成功しても、問題が解決されなければ何の意味もないですよね?
客先常駐経験の豊富な著者が「どういった企業を転職先に選ぶべきか」というのを退職理由別に説明していきますので是非参考にしてみてください。
では早速見ていきましょう。

客先常駐を辞めてどういう企業で働く?

客先常駐を辞めるのは簡単です。
転職すること自体や年収アップも決して難しくありません。

しかしながら、その転職先にはどういう企業を選ぶべきなのでしょうか?
現在エンジニアは売り手市場なので就職先は山ほどあります。
同じようなミスを繰り返さないためには、客先常駐の「どの部分に不満を持ち退職し、転職により何を解決したいか」という事を明確にしましょう。

以下は専門の転職エージェントがエンジニアからヒアリングした「最も多い退職理由」を整理したものです。
客先常駐の場合、退職理由のほとんどはこちらに記載した内容に該当します。
それぞれのケースについてどのような転職先を選ぶべきか情報をまとめましたので、参考にしてみてください。

・給与が不満で退職する場合
・将来が不安で退職する場合
・稼働が高い現場が嫌で退職する場合
・人間関係が嫌で退職する場合
・業務内容が嫌で退職する場合

では説明していきます。

私

参考にしてみてください。

給与が不満で退職する場合

客先常駐の退職理由で最も多いのがこちらです。
IT業界における人売り派遣ビジネスの場合、どうしても中間企業や所属企業に搾取されてしまいます。
ビジネスモデル的にエンジニアへの年収は低く抑えられがちなのは周知の通りです。

さて、このように給与が不満で退職した開発者はどのような転職先を選ぶのがベターなのででしょうか?

・技術力を評価してくれる企業
・メガベンチャー
・社内で開発を行っているベンチャー

などを候補として挙げておきます。
ただしこういった企業に転職するには一定の経験年数とスキルが必要となるケースも多いです。

もしくは、
・客先常駐(SES)企業で今より条件面のいい企業を探す
という方法も有効。
「客先常駐という就業形態でなく単純に報酬が不満なので転職したい」という人はこのような戦略もありです。

この場合めちゃくちゃな年収アップは難しいですが、交渉次第で年収100万円以上アップするケースも実は少なくありません。
(SES企業の場合、派遣して一定の利益がでればOKというのが採用基準。ですので交渉次第では多少相場より高めの年収でも雇用するケースはある、という事実が背景にあります。)

私

給与を上げる方法はたくさんある。

将来が不安で退職する場合

将来性への不安、というのは給与面の次くらいに多い退職理由です。
SESをメインの事業としている企業の場合、資本金1億円以下のいわゆる中小企業であるケースが圧倒的に多いです。
非常にいい方は悪いですが、10年後どうなっているかわからないような会社も山ほどあります。
(何しろベンチャーの10年生存率は6.4%というと言われてますからね)

待遇面の悪さや将来性などというのは未整備というレベルを超え、はっきりとお粗末極まりない企業だらけです。
退職金がないなんていうのはザラですし、賞与が寸志程度の会社もめちゃくちゃ多いです。
また、企業年金や福利厚生の面においては大企業と比較にすらなりません。

私

客先常駐の待遇の悪さは異常。

逆にそういった企業で一生働くことに不安を感じない開発者のほうが少ないのではないでしょうか。
と、いうことでこういった方の転職先は以下がおススメです。

・上場企業や一定以上の事業規模の大手企業
・Sier
・ある程度社歴のある開発ベンダー
・事業会社の社内SE

などです。
とにかく将来性、という事を考えると今まである程度生き残っていて、今後も生存しそうな企業に転職するべきでしょうね。
大手企業というと「なんだかずいぶんハードル高いな・・・」
と心理的に抵抗を感じる方がいるかもしれません。

大手企業の場合、確かに企業によっては一定以上の学歴を求められたり、書類選考の審査が厳しいなど若干選考基準があがることもあります。
ただし面接まで進めばある程度の技術力とコミュニケーションがあればあっさり合格になったりします。
「前職が小さい会社だし・・・」などとびびる必要は全くありません。

それでもスキルや経験的にいきなり第一希望の会社やネームバリューのある会社への就職が難しそうな人もいるでしょう。
そういった場合は、段階を踏みましょう。
具体的にはそこそこの規模の企業でスキルと経験を積んでステップアップしていく、という方法を選択するといいと思います。
とにかくこのあたりの感覚も転職活動をスタートすればわかってきますので、とにかく動いてみることが重要です。

私

これめちゃくちゃ切実ですよね。

稼働が高い現場が嫌で退職する場合

派遣先が慢性的な高稼働で嫌になった、というのもよくある話です。
現場を変えてもらえばいいのでは?という考え方もありますが一度高稼働の地獄を味わうと、開発に対する考え方が一変します。
つまり「給与はほどほどでいいから残業のない職場で人間らしく働きたい」というような考えに変わります。

 

そんなあなたには、

・社内SE
・事業会社でサポートデスク

などの仕事をおススメしておきます。

ちなみに、面談時の転職理由について。
「稼働が高い現場が嫌です」とか「体を壊したので」などというとちょっとネガティブにとられるため、こういった発言は控えましょう。
おススメはシンプルに「前職の人の役に立つ開発作業に魅力ややりがいを感じた」とかなんとかですね。
とにかくマイナスイメージにならないような志望動機を用意していくといいでしょう。

人間関係が嫌で退職する場合

客先常駐の場合、コロコロと派遣先の現場が変わりますので、人間関係を構築するのが難しいというデメリットがあります。
また、現場企業によっては、「プロパー」と「派遣先されてきたエンジニア」で明らかに壁がある場合も。

このような理由で人間関係に疲れたり鬱になってしまったりするのが客先常駐の負の一面といえるでしょう。
ありきたりではありますが、派遣型の常駐でなく、

・上場企業や一定以上の事業規模の大手企業
・Sier
・社内SE
・事業会社でサポートデスク

などなんでも良いのですが、現場と人間関係が固定されている企業(客先常駐以外であれば基本そうですが)
を転職先に選びましょう。

ちなみに、面談時の転職理由について。
「人間関係で疲れて」は明らかに印象が悪いで避けましょう。
できれば人間関係理由には触れず、転職先の企業のサービスや企業理念などを引き合いにだしたほうが無難ですので、
何通りか準備しておきましょう。

私

これは余裕でクリアできる理由。

業務内容が嫌で退職する場合

客先常駐の場合は自分の希望する作業ができない、スキルアップやキャリアップしないなどという声は大変多いです。
これはSES企業の場合、多くが会社の都合で客先を決定され、自分の意思が反映されないという背景があるからです。

エンジニアであれば「自分のやりたい開発を行う」「最新の技術や環境で開発したい」というのはごくごく自然なことですよね。
さて、こういった理由で転職する開発者は、どのような転職先を選ぶべきないのでしょうか?

・自社開発をしている中小以上のベンチャー
・自社サービスを手掛けている会社
・ゲーム会社

などがいいでしょう。
客先常駐でなくとも、大手企業やSierの場合、会社都合で自分の希望する作業ができないということは往々にしてありますので気をつけましょう。

逆に中小ベンチャーや自社サービスの開発をメインにしている会社であれば、ある程度融通が利きます。
作業内容にこだわりたい、という開発者にとっては非常におススメでねらい目といっていいでしょう。
(もちろん一定水準のスキルがある前提ですが)

ということで作業内容にこだわりたいなら中小ベンチャーを転職先に選びましょう。
あとはゲーム業界やゲーム会社などもおススメです。
最新の環境で開発をしているケースが多いですし、一つのタイトルに関わり長い場合は10年単位でプロジェクトに携わることもあります。

私

ベンチャーやゲーム会社がねらい目。

フリーランスという選択肢もある

ちなみにこういった不満を解決する手段としてフリーランスエンジニアなる、という手段も有効です。
何しろ上述したような理由のうち、
・将来が不安で退職する場合
以外の問題はフリーランスになることで解決できたりするからです。

・給与が不満で退職する場合
・稼働が高い現場が嫌で退職する場合
・人間関係が嫌で退職する場合
・業務内容が嫌で退職する場合

具体的にはこんな感じですね。

フリーランスになると
・給与が不満で退職する場合→高報酬
・稼働が高い現場が嫌で退職する場合→稼働については案件選定で選べる&ある程度コントロールできる
・人間関係が嫌で退職する場合→人間関係に気をつかなわくていい(プロジェクトごとに仕切り直しになるので)
・業務内容が嫌で退職する場合→自分の好きな作業や案件を選べる

将来性についても言語の選定さえ間違わななければそもまでひどいことになりません。
ご説明したようにSES企業の多くは年金や福利厚生などないに等しい事が多いので、フリーランスになって民間の保険でも入れば条件はほぼイーブンです。

著者の知り合いでも客先常駐からのフリーランス組は結構多いです。
実はフリーランスエンジニアのハードルは低いので興味があれば調べてみてください。

まとめ

いかがでしょうか?
客先常駐の転職先についてまとめてみました。
本文でも触れたように、「転職によって何を解決したいのか」を明らかにし戦略的に転職活動を行うことが大切です。

なお、転職は若ければ若いほどいいと言われますが、それは以下のような理由です。

・若いほうが市場価値が高く転職しやすい
・客先常駐SEは低年収が多いため、容易に年収がアップできる
・40代になると転職先の選択肢が非常にせまくなってくる

などなど。
若い時期の就職企業が生涯年収を大きく左右しますので、早めの行動を!

ちなみに、転職には転職エージェントの存在が必要不可欠です。
エージェントは企業ごとに特徴がありますので、ネットで色々と調べてみましょう。
当サイトおススメのエージェントも以下にまとめておきますのでよかった参考にしてみてください。

私

まずは登録して相談。自分にあったエージェントを見つけよう。。

 

おすすめの記事