このページでは、
- Python未経験だけど、今後案件を取りたい
というフリーランスエンジニアの方に向けてPythonの案件を未経験で受注するためのポイントをまとめてみました。
Web系エンジニアに中でも特に人気のPython。
普段他の言語で開発しているエンジニアの中にも、今後Pythonの経験を積みたいとか、使えるようになっていきたい、という方は大変多いようです。
ただしPythonに限らず、未経験の言語の開発現場に参画する、クラウドソーシングで一括受注するのは少々骨が折れるもの。
実は私も以下のような方法でPython案件に参画したことがあるので、よかったら参考にしてみてください。
未経験でも参画できる可能性はあるので参考にしてみてね。
Contents
Pythonの将来性は
TIOBEインデックスによると、世界のプログラム言語シェアは以下の通りになっています。※2020年4月3日現在
順位 | プログラム言語 | シェア |
---|---|---|
1 | Java | 16.73% |
2 | C | 16.72% |
3 | Python | 9.31% |
4 | C++ | 6.78% |
5 | C# | 4.74% |
6 | Visual Basic | 4.72% |
7 | JavaScript | 2.38% |
8 | PHP | 2.37% |
9 | SQL | 2.17% |
10 | R | 1.54% |
Pythonは3位とトップ3入りしています。去年の4位から更に順位を上げており、この数年間で右肩上がりでシェアを伸ばしている状況です。
なぜPythonのシェアが伸びているのでしょうか。
最近の案件で目立つのが、機械学習やAIの分野は勿論ですが、Java等で作られたシステムをPythonにリプレースする案件です。
Pythonは機械学習やデータ解析用のライブラリを簡単に導入でき、データサイエンスと親和性が高いことから、データ活用に本腰を入れたい企業はシステム自体をPythonで組もうとしている、とみることができます。
実際に「今後、現場におけるニーズが高まると思うIT技術に関する動向調査」(アデコグループのグループ会社である株式会社VSNによる2019年3月19日発表の調査)では開発言語としてPythonが1位となりました。企業におけるPythonニーズの高まりが裏付けられる結果となりました。
なお、あのGoogle社ではC++、Java、Pythonを社内標準のプログラミング言語にしていると言われています。
Pythonの案件はどんなものが多い?単価は?
弊サイト調査によるとPythonの案件は以下のようなものがあります。
- Webアプリケーション・システム開発(flaskやDjangoを利用)
- Webアプリケーション・サーバーサイド開発
- 業務系JavaシステムをPythonにコンバート
- 家電への組み込み系IOT開発
- 音声認識や言語解析を使用した機械学習システム
- 機械学習の技術を用いたデータ分析業務
- ビッグデータ基盤構築
- ビッグデータ解析
- 動画配信基盤
- 検証業務自動化システム
- コンテンツ管理システム
- 電子カルテシステム
- 医療関連システム
- 時間取引サービス
- AIを使用した顔認証
- 集中監視システム
- 効果測定分析サービス
このような多様な開発領域でPythonが利用されていることが分かります。
これをもう少し大分類でまとめ、実勢単価を調べてみると以下のような感じになります。
案件領域 | 単価 |
Webアプリケーション開発 | 55~95万円 |
基幹系・業務システム開発 | 55~95万円 |
組み込み系開発 | 55~80万円 |
機械学習・AIシステム開発 | 60~95万円 |
データ解析システム開発(分析業務も含む) | 50~90万円 |
動画配信基盤開発 | 70~80万円 |
ゲーム開発(ソーシャル、コンシューマ) | 50~90万円 |
様々な案件を通してみると、やはりPython関連案件の単価は高い傾向にあります。
ただし、ソーシャルゲームをはじめとするゲーム関連は案件自体の数がそれほど多くありません。
また、機械学習・AIシステム開発、データ解析関連の高単価案件については、統計学の知識、機械学習の基本的なアルゴリズム、BigQueryへの知見など高度な専門知識が求められることに注意が必要です。
組み込み系開発は数が少なく、単価もそれほど高くはありません。単価125万円の人工衛星関連の制御システム開発案件などもあることはありますが、制御工学、情報工学など超高スキルが求められます。
このように見ていくと、高単価を獲得できるのは、データサイエンスや情報工学などの高度な専門性を持ったエンジニアであり、フロントエンドの画面やビジネスロジックを設計・コーディングするという昔ながらの作業メインのエンジニアは単価が頭打ちになる可能性を感じます。
稼げるエンジニアになるためには高度な専門性の獲得がキーになると言えるでしょう。
また、上流工程になると単価がUPするのは、Pythonに限らずどの案件でも見られる傾向です。ですから、数学が苦手な文系エンジニアでも上流に行くことで高単価を狙うことは可能です。
Python案件を保有するエージェントに当たってみる
Pythonの常駐型案件は、フリーランス・エージェント経由で受注するのが最も効率的です。
現在のところ、最大手のエージェントであるレバテックフリーランスのPython案件は、公開しているだけでも「548」件あり、ぶっちぎりで多くなっています。※2020年4月3日現在の情報を元にしています。
経験年数を条件にしていない案件もあり、可能性はかなり高いと言えるでしょう。
気になる単価ですが、平均単価は77万円と高いのですが、最も低い単価は40万円となっており幅はあります。いずれにせよ、実際の交渉段階で単価は決まってきますので、大まかな目安として捉えて下さい。
レバテックフリーランスの支店は、東京、大阪、福岡、名古屋と大都市圏を押さえていますので、アクセス可能な方は問い合わせてみてはいかがでしょうか。
未経験OKの案件もある
レバテックフリーランスではPython未経験OKの案件もありました。
例えば、以下のような案件です。
職務内容 |
|
言語 | JavaScript、PHP、Python |
OS | Linux |
DB | MySQL |
フレームワーク | Node.js |
最寄り駅 | 虎ノ門 (東京都) |
ポジション | SE (システムエンジニア) |
精算条件 | 160時間 ~ 180時間 |
必須スキル |
|
歓迎スキル |
|
この案件は、必須スキルはLAMP環境での開発経験ということで、PHPエンジニアである程度経験があれば面談まで問題なく進めます。
これは一例だけどね。エージェントによってはこういう案件をたくさんもっているんだ。
クラウドソーシングによる在宅案件は難しい
クラウドソーシングを通じたPython在宅案件の受注もできなくはありませんが、某クラウドソーシングサービスのPython案件は60件程度となっており、案件数はレバテックフリーランスなどと比べると圧倒的に少なくなっています。
一方、(私も何度かクラウドソーシングを利用したことがありますが)在宅エンジニアの数は非常に多く、副業狙いのエンジニアも参入してくるため、受注獲得競争は非常に厳しいものとなります。
一例を挙げると(Python案件ではないのですが)、自社サービス開発をしている会社で週3~4日リモートワークでOKという好条件の案件に、1枠に対して50人以上の募集があったこともあります。
従って、在宅案件獲得の可能性はゼロとは言いませんが、未経験者にとって厳しい状況であることは間違いありません。
一方で、常駐型案件については、マンパワー不足の現場が多く、上記のように案件数は非常に増えているため、案件に入れる可能性はより高くなります。
エージェントを利用する場合でも成果物は用意する
エージェントの場合、スカウト若しくはエンジニアからの応募→面談という流れになりますが、最初の書類選考を通るためにはPythonで作った成果物は用意した方が良いでしょう。
自分と言う商品をPython未経験にも関わず売り込む訳ですから、それなりのスキル証明が必要となる訳ですね。
例えば、Djangoなどのフレームワークを使用すればWebアプリケーションを構築することもそれほど難しいものではありませんので、多くのエンジニアは対応できると思います。
その一方で、機械学習などの分野の場合はデータサイエンスの知識が必要とされますので、かなり難易度が高くなります。取り組んでみて手に余るようであれば、残念ながらこの分野は諦めるというのも一つの手でしょう。
まずは、様々な案件の要求スキルを見てみて下さい。プロダクト、フレームワーク等が具体的に挙げられているものも多いので、参考にしてみるといいでしょう。
エージェントの営業がクライアントに「成果物ないの?」とか「具体的に何を勉強したの?」と聞かれるが多いんだよね。
そうそう。少し準備しておいた方がいいね。
Pythonを学習するには
Pythonの開発環境を整える
Pythonの開発環境は以下のURLからダウンロードできます。
Pythonは単体、Anacondaは様々なライブラリが含まれたパッケージの形です。面倒ならAnacondaで良いかもしれません。
インストールは、通常のアプリケーションと同じですが、Macだと苦労するという話もあります。
次に、それぞれ目的の機能を実装するためのライブラリをインストールします。
ゲームならコマンドプロンプトで「pip install pygame」、ディープラーニングであれば「pip install tensorFlow」です。
なお、この作業は開発環境で異なります。tensorFlowはGoogle謹製ですので、ブラウザで実行できる開発環境であるGoogle Colaboratoryを使用する場合は不要です。
これで開発をする準備が整いました。
オンライン学習も利用価値あり
自己学習だけではどうしても理解がしにくかったり弱点ができがちです。
今はオンラインでPythonを本格的に学ぶことができます。
おススメコースはの「Pythonコース」です。機械学習の基礎を習得することができます。専任のメンターがいるので、質問も可能。オンラインながら双方向の学習ができます。
お値段は4週間プランで17万円前後です(2021年4月5日現在)。少々値は張りますが、プログラミング系の通学教室は3日で10万円などが一般的ですので、決して高くはないと思います。
お値段がちょっとなあとか、メンターはいらないからもう少し安いコースはないの?という人であれば、数千円という超格安で本格的なコースを受講できるUdemyがおススメです。
特に機械学習系はかなり人気です。良かったら覗いてみて下さい。
世界最大級のオンライン学習サイト。Python入門からPythonを使ったデータ分析、人工知能まで幅広いテーマのコースが勉強できる。年がら年中セールをしており、金額は2000円~5000円くらいとお手頃なのが魅力です。
まとめ
このページでは、Python未経験のフリーランスがPython案件に入る方法を書いてきました。
まとめると、
- クラウドソーシングでの案件受注は難易度が高い
- 豊富なPython案件を持つエージェントを利用する
- Python未経験でも入れる案件を聞いてみる
- Pythonを学習し、成果物を用意する
ということになります。是非参考にしてみて下さいね。
最後に、改めてレバテックフリーランスを紹介しておきます。良かったら登録してみて下さいね。
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※案件は1都3県(神奈川、埼玉、千葉)、大阪、福岡、名古屋周辺となりますので、それ以外の地域の方は注意して下さい。