このページではフリーランスエージェントと支払いサイトについてお話していこうと思います。

  • 支払いサイトについて知りたい
  • 支払いサイトが短い企業ってあるの?
  • おススメのエージェントを知りたい

こういった方向けの記事です。
是非参考にしてみてください。

そもそも支払いサイトって何?

そもそも支払いサイトというのは何でしょうか?
簡単にいうと入金までの支払い期間の事です。

月末締め30日サイトだと「月末に締めて30日後に入金しますよ」ということですね。

例えばあなたが11月に稼働したとしましょう。11月末締め30日サイトの場合12月末に入金されるということです。

とっても簡単ですね。

あわせて読みたい→※SESのスキル見合いや精算幅/上下割/中間割とは?【徹底解説】

支払いサイトが長いと困るエンジニアはこんな人

言うまでもないかもしれませんが、支払いサイトが長いと、お金が入って来ない期間ができるということですので、資金繰りの問題が発生します。

しかし、基本的に切れ目なく一年を通して同じ支払い条件のSES契約で働いているエンジニアであれば起きにくい問題でもあります。何故ならば、小売業のように仕入れが発生する訳ではなく、個人事業主のエンジニアであれば、従業員を雇用している、高い事務所賃借料を払っていることは少ないからです。

ただし、以下の人については支払いサイトが長いと大きな問題となります。

  1. 新しいプロジェクトに入ったら、支払いサイトが長くなった(旧プロジェクト:30日→新プロジェクト:50日等)
  2. 一旦会社を辞めて無職の状態だが、今後はフリーランスとして働きたいと考えている
  3. 次の案件がなかなか決まらない
  4. 案件の合間にバカンスを楽しみたい
  5. そもそも貯金が殆どない、都内に住んでおり生活費が高い

1については、例えば、”12月まで末締め30日払い50万円でプロジェクトA”の仕事をしていて、”1月から末締め50日払い60万円でプロジェクトB”の仕事に入ったという場合、1月末には入金が50万円ありますが、2月中には入金がゼロになり、3月の20日あたり(営業日によります)にようやく60万円の入金があるといった具合になります。

つまり、50日-30日で20日間の無収入期間が生まれると考えて下さい。

また、2~4については、仕事を休む期間があると、働き始めた後にも無収入の期間が生まれることが問題です。

例えば、”12月まで末締め30日払い50万円でプロジェクトA”の仕事をしていて、”2月から末締め50日払い60万円でプロジェクトB”の仕事に入ったという場合、1月末には入金が50万円ありますが、2月中には入金がゼロになり、3月も入金はゼロ、ようやく4月の20日あたりに60万円の入金ということになります。

つまり、50日+30日-30日で50日間の無収入期間が生まれると考えて下さい。

無収入期間の生活費を賄えるか

無収入期間が発生したとしても、貯金が沢山ある、毎月の生活費が少ないという人であれば問題ありません。

しかし、東京都内で家族で暮らしておりマイホームや車のローン支払いで毎月50万円かかるという人が、50日間の無収入期間に耐えられるでしょうか?

しかも、立場としてはフリーランス≒個人事業主であることを忘れないで下さい。つまり、基本的に雇用保険がないのです。

会社員が失業した場合であれば、支給までに時間はかかりますが、雇用保険によって無収入を回避できます。しかし、残念ながらフリーランスの場合はそうはいきません。

【midworks】・・・フリーランスでも正社員並みの福利厚生と保障を受けることができるフリーランスエージェントです。

支払サイトは30日~50日が一般的だったが、短期化の傾向にあり

では、実際の支払いサイトはどの程度なのでしょうか。

従来支払いサイトは30日から50日が一般的でしたが、現在多くのフリーランスエージェントの支払いサイトは20日~30日となっています。

なお60日を超える支払いサイトは「下請代金支払遅延等防止法」で禁止されていますので、基本無いと思って結構です。

下請代金の支払期日は,「給付を受領した日(役務提供委託の場合は,下請事業者がその委託を受けた役務の提供をした日。次項において同じ。)から起算して,60日の期間内において,かつ,できる限り短い期間内において,定められなければならない」

下請代金支払遅延等防止法第2条の2

また、エージェントによっては案件によって支払いサイトが変わる企業も一部あります。
いずれにせよ30日から50日が最大であると覚えておきましょう。

転職パンダ
転職パンダ
私

昨今では支払いサイトが早いというのがサービスの一環として扱われる事も多いため、
ひと昔前に比べると支払いサイトを早める企業が多くなってきています。フリーランスエンジニアにとっては嬉しい風潮ですよね。

単価と支払いサイトどちらを選ぶべきか

では、単価が高い仕事と支払いサイトが短いプロジェクト、どちらを選択すべきでしょうか?

これは、ケースバイケースでしょうが、やはり貯蓄や毎月の生活費を考慮にいれて考えるべきでしょう。基本的には、無収入期間をやり過ごせるだけの資本力があれば、支払いサイトが長くても単価は高い方が良いに決まっています。

逆に言えば、単価の高いプロジェクトが紹介された時に、チャンスをみすみす逃してしまわないよう、日頃から無暗な浪費や華美な生活は避け毎月の生活費を上げ過ぎないようにしましょう。

フリーランスエージェントはエンジニアの資金繰りリスクを肩代わりしている

近年は支払いサイトが短いのが当たり前という風潮ではありますが、実はエージェントにとってはそれほど簡単なことではありません。その理由を説明していきたいと思います。

まず、フリーランスエージェントは最終顧客とエンジニアの間に入る存在ですから、①最終顧客から支払い(入金)を受け、②エンジニアに支払いをするという形となります。

これだけ見ると、エージェントって自動的にマージンを抜く機能のあるバッファみたいなものか(笑)・・・と思ってしまうかもしれません。

それは大きな間違いです。

「最終顧客からの入金サイトが60日」、「エンジニアへの支払サイトが30日」というケースが多くあることを忘れてはいけません。

エージェントとエンジニアの契約が「当月末締め30日サイト」だった場合、11月に稼働したとすると、エンジニアの銀行口座には12月末に入金される・・・というのは上記した通りですが、最終顧客からエージェントの銀行口座へ入金されるのは1月末となるのです。エージェントにとって30日分の空白期間が生まれるのですね。

私
現在、ITエンジニア不足ですから、優秀なエンジニアを集めるために、支払いサイトを短期化する方向性となっています。最終顧客からの入金サイト>エンジニアへの支払いサイトというケースは益々増えてくることが予想されます。

エージェントは複数のエンジニアと複数顧客を抱えており、車輪のように毎月それぞれの入金と出金のサイクルを繰り返していますし、エンジニアへの支払サイトよりも入金サイトが早いプロジェクトもありますので、銀行の口座が空っぽになることは早々ありません。

しかし、エンジニアへの支払いや、スタッフの給与、家賃の支払いなどは毎月発生する一方で、60日後入金という支払いサイトの長い案件が増えるとぽっかりとお金が無くなるという月が出てきてしまいます。

この場合このエージェントは、銀行からの借入などで事業をつなぐことになります。いくら、案件が沢山あり、決算上は利益は出ていても「勘定合って銭足らず」となることもあるのです。

これはエンジニアが最終顧客と直契約する場合も起こり得ることですのでイメージはできると思います。

預金残高が潤沢にあれば、空白期間の家賃や経費を払うことができますが、なければ人生詰んでしまいますよね。それと同じです。

つまり、エージェントはエージェント料を取る代わりにエンジニアの資金繰りリスクを肩代わりしていると言えるのです。

エージェントは、仕事を紹介してくれるだけでなく、この点でもフリーランスにとって有難い存在であると言えるでしょう。

支払いサイトの長短はフリーランスエージェントの企業規模の大小と関係がある?

上記ではエージェントが負う資金繰りのリスクについてお分かりいただけたと思いますが、企業規模が大きければ、それだけ手元資金を持っている可能性があります。

また、小規模の会社と比較して銀行から運転資金を借り入れることも比較的余裕です。従って、資金繰りに余裕が出てきます。

資金繰りに余裕がある会社の場合、最終顧客からの支払いが早くとも遅くとも影響は軽微です。

ですから、エンジニアへの支払いサイトも短くすることができます。

一方、一人や二人で人材業を行っている小規模エージェントの場合は支払いサイトが遅めのケースが多いです。

私

ただしこのあたりは企業の考え方にもよりますので一概には言えません。
一般的な商習慣としてクライアントからの入金があってその後下請け企業に支払いをするというのは
当たり前ですので支払いサイトが遅い=サービスが悪いというのはちょっと違うかなと思います。
あくまでも支払いサイトが早いとラッキーくらいの感覚でいたほうがいいかもしれません。

前払いをしてくれるフリーランスエージェントはある?

ちなみに前払いをしてくれるエージェントはいるのでしょうか?
著者の経験上実は結構います。特に中小企業の場合柔軟に対応してくれることが多いです。

私

しかしながら入金前に支払いを行うというのはエージェントにとってもリスクが多い行為です。
そもそも前払いをお願いするのはビジネスマンのマナー的にどうかということをしっかり理解しておいたほうがいいでしょう。
自分で何とかしてそれでもどうしようもない事情があるときだけ相談するのがベターです。

前払いをしてもらった著者の経験談

著者の場合も実は前払いをしてもらった経験があります。
それは家庭の事情でどうしても急な出費が必要となってしまった場合です。
長期間つき合いのあるエージェントの営業さんなのでワガママを聞いてもらうことができました。

私

初見であったりや実績のないフリーランスエンジニアの場合断られるケースが圧倒的に多いと思いますので
あまりあてにせずに自分で何とかするのが賢明な方法でしょう。

徹底比較!どのフリーランスエージェントの支払いサイトが短い?

有名どころのフリーランスエージェントを支払いサイトで比較してみました。是非、参考にして下さい。

サービス(エージェント)名 支払いサイト 説明
【midworks】 20日 雇用保険&年金加入や契約社員OK!高収入と安定性を実現する素晴らしいエージェントです。就業地は、東京中心で、神奈川や埼玉もあります
レバテックフリーランス 15日(月末締め翌月15日払い) 業界でのトップクラスの実績を誇るエージェントで直案件&高単価が魅力。オープン系開発からインフラ、スマホ案件まで全て揃ってます。就業地は1都3県(神奈川、埼玉、千葉)、大阪、福岡、名古屋周辺となります。
フォスターフリーランス 30日(月末締めの翌月末日払い) 業歴20年の老舗エージェントです。案件の半数は直案件ですので、商流も浅いです。ただし、就業地は、一都三県(東京・神奈川・埼玉・千葉)のみです。
【Pe-BANK】 顧客による(共同受注契約方式のため) こちらも老舗エージェント。分配率も明記されており、契約関係がクリアなところが特徴。就業地は全国。地方の案件も紹介してもらえます。福利厚生も充実しています。

まとめ

フリーランスエージェントと支払いサイトについてお話してみました。
フリーランスエンジニアの方は是非参考にしてみてください。
本文でも述べましたが支払いサイトが短いほうがフリーランスエンジニアにとってもメリットが大きいですよね。
著者のおススメの企業を紹介しておきますので是非登録して活動をスタートしてみてください。
あなたのエンジニアライフが豊かになるようにお祈りしております。

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