このページではフリーランスエンジニア向けにSES契約について
知っておきたいポイントをまとめました。
フリーになりたてのかたのよくある質問の一つに「派遣契約と請負契約、SES契約、何が違うの？」というものがあります。
常駐型フリーランスエンジニアの場合、このあたりは基礎知識として抑えておきたいところ。
現実問題として開発現場で派遣とSES契約が明確に線引きされているか、と言われると非常に曖昧なところです。
現場としてここを明確にすることで業務の遂行に支障をきたしたりすることが
起こりえるというのがその理由です。
とはいえ、フリーランスエンジニアはは自分の身を守らなければいけません。
建前上のルールを知っておくことで自分がトラブルに巻き込まれたりすることを回避するできるケースもあります。
まずはSES契約のポイントをまとめておきました。
早速見ていきましょう。
フリーランスエンジニア向けの関連記事はこちらにまとめました。
まずSES契約（準委任契約）と請負契約の大きな違いについて述べてみます。
それは「労務の提供が報酬の対価となる」という点です。
フリーランスエンジニアがSES契約で常駐する際には最も理解しておくべき
ポイントの一つです。
請負契約の場合、契約で作業範囲や納品物というのが明確に指定されます。
ですので契約で定めた内容に違反した場合は、違約金が発生したり当初予定された
契約金額が支払われなったりします。
Contents
フリーランスエンジニアがSES契約で常駐した場合は？
一方、フリーランスエンジニアがSES契約で常駐する場合はどうでしょうか？
SES契約の場合は「労務の提供そのもの」に対してお金が払われる訳です。
つまりきちんと決められた時間労働をしていれば基本的には報酬が支払われます。
基本的には、といったのは例外もあります。
それは「善管注意義務」というものがあります。これを怠った場合はちょっと話が違ってきます。
善管注意義務とは常識的な注意、というくらいの意味です。
具体例をあげるのは難しいですが、弁護士の先生曰く、よほどのことがない限り
これには該当しないようです。
常駐型フリーランスの例でいえば、毎日朝出社してずっと寝ているとかわざとサーバーのデータを破壊するとか
そんなレベルですね（さすがにそんな人はいないと思いますが。笑）
ということで、あくまでも労務の提供が報酬となる、という点を理解しておきましょう。
フリーエンジニアのSES契約は瑕疵担保責任がない
次にフリーランスエンジニアがSES契約で常駐する際のポイントは「瑕疵担保責任がない」という点です。
これは上述した労務の提供とも関連する内容です。
請負契約の場合は納品後、成果物に大きな問題や瑕疵が見つかった場合、これを完遂するような対応をしなくてはいけません。
そのあたりは請負契約における基本的なルールでもあります。
フリーランスエンジニアが常駐した場合の瑕疵担保責任は？
一方で常駐型フリーランスエンジニアがSES契約で働く場合、
このような責任は発生しません。
あくまでも契約は「●月●日～●月●日まで労務を提供する」
ということがベースになり、成果物の内容や進捗についても基本的には問われません。
基本的には、といったのは条項でも説明したように善管注意義務を怠った場合は例外とみなされます。
これもよほどの事がない限り適用されることはありません。
例をあげれば一か月間指示と全く違う仕事をしていたとか全然完了していない業務を全て完了したと
報告したとかそんなレベルですね（そもそも現場がその前に気がつくと思いますが）
このように、成果物の良しあしとは全く別の部分で意図的に問題のある行為をしない限りは、
適応されることはありません。
つまり普通に働いていれば大丈夫よ、ということです。
SES契約と派遣契約における指示系統の違い
最後にフリーランスエンジニアがSES契約で注意するポイントです。
これは「指示系統の違い」です。
派遣契約の場合、お客様（クライアント）→エンジニア
というのが指示系統です。
SES契約の場合、契約会社（派遣先）→エンジニア
が指示系統です。
ただしこのあたりは非常に曖昧な問題も抱えています。
業務における指示、というのが一体どこまでの範囲を指しているのかが明確でない点も
この問題をややこしくしています。
指示系統の実態と問題点について
例えばエンジニアがSES契約で参画している現場でも色々なメンバーがいて、チームプレーで
開発を行っているというケースは大変多いです。
そういった時に「ちょっと手伝いましょうか？」とか困っているメンバーがいたら「教えましょうか？」
というようなこともあるはずです。
こういったケースにおいて全て指示系統に確認しなくてはいけないか、という問題も生まれてきます。
これでは仕事にならないですよね。
例えば工場などの単純作業であればそれでもOKかもしれませんが、IT業界の開発現場の実態を鑑みるとなかなか
現実的でない面も否めません。
このあたりは常に議論されている部分ではあります。
とはいえこのルールはフリーランスエンジニアを守るためでもあります。
理不尽な思いをして不利益を被らないための知識として抑えておくのはいいのではないでしょうか。
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SES契約のポイントについてお話してみました。
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