このページでは客先常駐SEは結婚しても大丈夫なのだろうか?
という点について調べてみました。
とにかく「給料が安い」「すぐ首になる」「安定しない」などネガティブなイメージが多い客先常駐SE。
現役のエージェントが実際のところ結婚しても大丈夫なの?生活面は?など知りたい情報を集めてみました。
みなさんの参考になれば幸いです。
では早速見ていきましょう。
結婚しても大丈夫?
まずは結論から。
結婚自体は問題ありません。
実際に客先常駐SEで結婚している人はたくさんいますから。
ただし一番の問題は給与と将来設計です。
他のページでも述べているように、客先常駐SEは給料が安いのと将来性が不安なのが最大のデメリットです。
そのため、きちんとしたシュミレーションをしないと、将来的にかなり生活面で不安が残るのも事実です。
以下一例ですが、今働いている会社で確認できますか?
・今後の昇給のペース
・今後の賞与の支給額の見込み
・想定される役職やそれに伴う給与
・退職金
多分会社に確認しても、「わからない」「状況による」
というような回答がほとんどだと思います。
残念ながら、派遣メインの会社でこういった部分の整備ができているケースは稀です。
結婚はできるが老後を含めたその後がヤバい、という話ですね。
結婚はできるのがその後が問題、という話。
何故将来が不安定なのか?
何故かというと、客先常駐の場合「出稼ぎビジネス」だからです。
エンジニアの市場価値が今後下がった場合、残念ながらエンジニアの給与を下げざるを得ません。
そしてSEの場合40代を超えると年齢とともにはっきりと市場価値は落ちていきます。
このように先行きが見えない中賞与や昇給を確約することは企業にとって大きなメリットです。
ましてや退職金制度など作ってしまった企業の存続が危うくなります。
(通常の大手企業のような退職金制度を導入している企業はまずないといっていいでしょう)
ですので、もちろん一定の給与があれば結婚は問題ないのですが、
・給与が安い
・将来昇給の可能性が低い&安定しない
ということを考慮にいれておく必要があります。
客先常駐のデメリットを理解しよう。
子育てはどうしてるの?
子供を幼稚園や小学校、あるいは中学校から私立にいれようとか、高額の出費がある習い事をさせようとか特別必要ないようであれば通常の子育てには全く問題ありません。
ただし給与面から考えると専業主婦、というわけにはいかないと思いますので
共働きは必須になるでしょう。
(著者の知り合いでもほぼほぼ共働きです)
子供が成人するまでに3,000万円が必要!?
では、実際子育てにはどれだけお金がかかるのでしょうか。所説ありますが、子供が生まれてから成人するまで一般的に3,000万円かかるという話をよく聞きます。
その中でも大部分を占めるのが教育費です。近い将来、そして少し先の将来にどれだけの出費が予想されるかは親としては押さえておきたいポイントです。
では、幼稚園入園から大学を卒業するまでどれだけの教育費がかかるのかを見ていきたいと思います。
幼稚園
令和元年10月から幼児教育無償化制度が導入されます。
対象は幼稚園と保育園ですが、幼稚園の場合公立、私立に関わらず一律25,700円が助成されます。
ただし、給食費、通園バス代、行事費などは対象外となり、助成金でカバーされない部分を自己負担する形になります。
ちなみに我が家は私立幼稚園に通っていますが、月の負担額は7,000円程度になる予定です。
助成金を差し引かないそのままの幼稚園の教育費は以下の通りです。
3年間 | 年間 | |
---|---|---|
公立 | 682,117円 | 227,372円 |
私立 | 1445,385円 | 481,795円 |
小学校
周囲のママ友に聞くところ、「小学生は一番の貯め時」という話が多いのですが、幼児教育無償化制度が導入されることもあり、今後はそうとも言えなさそうです。
特に効率化私立化で教育費にはかなり大きな違いが出ます。
6年間 | 年間 | |
---|---|---|
公立 | 1,934,173円 | 322,362円 |
私立 | 9,164,628円 | 1,527,438円 |
上記の金額には様々な要素が含まれているのですが、その中でも公立と私立の特に大きな違いが学校側が請求する授業料などの学校教育費です。
公立は60,043円に対し、なんと私立は870,408円!桁違いの額ですね。
さらに修学旅行や遠足などの課外活動費、そして通学にかかる金額も公立と私立では大幅な違いがあります。
なお、公立の小学校では図書、学用品、実習材料費等が意外とかかります。
塾や習い事が増えるケースも多いので、小学校でも教育費は意外とかかると考えておいた方が良いでしょう。
中学校
高校受験を控えているので、塾費用などが公立、私立ともに増える傾向があります。
また、修学旅行なども遠方+泊数増のため費用も増えます。
中学生になると部活動も活発になります。本人がどのような部活を選ぶかは未知数ですが、用具や遠征費がかかってくることを念頭に置いておきましょう。
3年間 | 年間 | |
---|---|---|
公立 | 1,433,090円 | 477,696円 |
私立 | 3,979,521円 | 1,326,507円 |
私立の場合教材費が高めですが、さらに制服がある学校が多いので入学時や急なサイズアップのタイミングで出費がありそうです。
高校
大学受験準備で学習塾に通う子供が半数以上となります。そのため塾費用は確実に増えると言えます。
3年間 | 年間 | |
---|---|---|
公立 | 1,351,336円 | 450,445円 |
私立 | 3,109,805円 | 1,036,601円 |
公立と私立では授業料の他に、指定の制服がある私立の方が被服費でよりお金がかかります。
さらに中学時代よりも部活に本腰が入るため、部活動をしているお子さんの場合は出費が増えることも想定しておく必要があります。
大学
教育費の中で最も大きな出費となるのが大学です。ここまでにいかに教育費として準備をしておくかがとても大切です。
大学の場合、公立と私立の違いだけではなく選ぶ学部によってかなり大きな差があります。
国立(文理共通) | 2,426,000円 |
---|---|
私立 文系 | 3,899,900円 |
私立 理系 | 5,308,000円 |
私立 歯科 | 23,693,000円 |
私立 その他 | 5,022,000円 |
医学部や薬学部は4年生大学と異なり6年間通うため、その分学費も高くなります。とはいえそれらの学部で学ぶ際にかかる学費は桁違いです。
また、自宅から通う場合と、家を出て通う場合ではかかるお金が随分と変わってきます。近隣に大学が少ない場合などはそれを想定して準備しておくことが大切です。
幼稚園から大学までの教育費をシミュレーションすると・・・
親がサポートしながらも、子供がどのような学校選びをしていくかはその時にならないとわかりません。
そこで、もしもを想定したシミュレーションをしてみました。
①すべて公立 | 7,827,000円 |
---|---|
②高校まですべて公立→私立文系大学 | 9,300,000円 |
③中学まで公立→私立高校→私立文系大学 | 11,085,000円 |
④中学まで公立→私立高校→私立理系大学 | 12,181,000円 |
⑤小学校まで公立→私立中学→私立高校→私立文系大学 | 13,606,000円 |
⑥小学校まで公立→私立中学→私立高校→私立理系大学 | 15,014,000円 |
⑦幼稚園のみ公立→私立文系大学 | 20,836,000円 |
⑧幼稚園のみ公立→私立理系大学 | 22,244,000円 |
⑨すべて私立→私立文系大学 | 21,599,000円 |
⑩すべて私立→私立理系大学 | 23,007,000円 |
いかがでしょうか。いずれのケースでも総額で見るとかなりの金額になるので驚く人も少なくないかと思います。
学資保険や積立貯金など、計画的に教育費を準備すること、状況によっては奨学金などの制度を利用することも検討する必要もあるかもしれません。
年収が上がれば子育てに有利だし、共働きしなくてもいいよね。
子供と触れ合える時間も少ない!?
また、金銭面でなく子育てに充てる時間面ではどうでしょうか?
これは常駐先の現場にもよります。
・勤務地が近く残業もない現場
にあたってラッキーというケースもあります。
ただし
・遠方で残業過多、かつ土日出勤を依頼される
というような現場もあります。
このような悲惨な状況になっても拒否できないのがつらいところですよね。
なのでこのあたりはまさに神頼みです(笑)
客先常駐SEの中にはこういう不安定さを嫌い転職するかたも決して少なくありません。
住宅ローンは組めるの?
客先常駐SEの場合、あくまでも扱いは正社員なのでフリーランスや派遣社員よりはローンを組みやすい傾向になります。
ただし住宅ローンには審査があります。
・勤続年数
・年収
・勤務している企業の規模や信頼
・本人の属性
・役職
など総合的に判断されます。
客先常駐の場合、
・勤続年数→少なくなりがち
・年収→低め
・企業の信頼→いまいち(資本金が少なかったり、会社の歴史が浅いケースが多いため)
・役職→つきにくい
などなど正社員の中でもかなり住宅ローンが組みにくい属性になりがちなので気をつけたほうがいいでしょう。
客先常駐SEの場合そもそも年収が低いため、30代でマイホーム購入というのがかなりレアケースです。
・親の資金援助
・奥さん名義でローンを組む
・とにかく頭金をためる
など、何かしら方法を考えないとスムーズにいかないため、かなり厳しいのが現実です。
もちろん「ずっと賃貸で暮らす」というのも選択肢の一つ。
いずれにせよこのあたりの現実を認識し、どのように将来設計するか、というのが大事なことです。
今の会社でマイホーム買えるか?ということ。
まずは客先常駐から脱出しよう
このように、客先常駐の場合結婚はできますが、将来を考えると非常に不安定なのがデメリットです。
20代から30代であればまだ転職先はたくさんありますし、年収アップも比較的容易です。
ただしSEの場合40代になると転職は相当スキルがないと厳しくなる点を理解しましょう。
当たり前ですが客先常駐から脱出するためには、自社開発や定年まで働ける優良企業に転職することが大前提です。
・自社開発を行っている
・大手企業
・定年まで働ける
・社内SE
・福利厚生がしっかりしている
このあたりがキーワードになってきますので自分の希望を整理して企業を探してみるといいでしょう。
情報収集と転職活動においては、転職サイトよりも転職エージェントを利用することをおススメしておきます。
理由は簡単です。
・転職サイトは企業が掲載しているため企業のよって都合のいい情報ばかりになってしまう
・転職エージェントは社員の声や生の情報、企業をよく知るエージェントから生きたアドバイスがもらえる
からです。
転職エージェントの情報はネットにたくさんありますので、自分にあった会社をみつけてみてください。
当サイトおススメのエージェントも紹介しておきますのでよかったら参考にしてみてください。
まずは登録して相談だね。自分にあったエージェントを見つけよう。